
ブラックジャックの賭け方とオプション
こんにちは、カジノディーラーの片桐ロッキー寛士です。ブラックジャックはプレイヤー対ディーラー、どちらが「21」に近いかで勝敗が決まるゲームです。配当は普通のハンドで勝てば等倍、ブラックジャックハンドで勝っても1.5倍(または1.2倍)しか支払われず、勝ちと負けが続くゲーム性からなかなか手持ちを増やすのが難しいゲームでもあります。しかし、このゲームには手持ちを一気に増やしたり、負けを最小限に抑える数多くの賭け方が存在するので、今回はその賭け方とオプションを紹介しようと思います。ブラックジャックというゲームほど、プレイヤーに対して様々なオプションを認めているゲームは他にはないので是非覚えていきましょう。
スプリット(SPLIT)
配られた2枚がペア(8と8など)の時、最初にベットしたチップの同額を追加することで、その2枚を分けて2つの独立したハンドとしてプレイすることができるオプションです。
オリジナルベットの真横に同額のチップを置いて、写真のようにハンドシグナルを出すか、「スプリット」といえばOKです。カードには絶対にさわってはいけません。スプリットした後にまた同じカードが来た場合、更にベットを追加して手数を増やすことをリスプリット(RE – SPLIT)といい、最大で4ハンドまで増やすことができます。上の写真のように4つの独立したハンドとなりました。このハンドは全て通常通り21に近づけるために何枚でも追加できます。ただし、一つだけ例外として、A+A をスプリットした場合のみ追加のカードは1枚ずつしかもらえません。スプリットをするにあたって絶対にオススメしないのが、フェイスガードのスプリットです。フェイスガードが2枚来た場合はスプリットせずに、強いハンドの「20」とそのままにしておきましょう。逆に、A+Aと8+8のペアがきた時は必ずスプリットをすることがセオリーとなっています。
ダブルダウン(DOUBLE DOWN)
最初に配られた2枚のカードに、あと1枚だけを追加することを条件に、ベット額を2倍にできるオプションです。スプリットの時と同じように、カードにはさわらず、同額のチップをオリジナルベットの横に置くだけです。ダブルダウンにはハンドシグナルはないので、口で「ダブル・ダウン」または「ダブル」とディーラーに伝えましょう。ブラックジャックでは全体の約1/3がフェイスカード(10)なので、最初に配られたハンドの合計が9、10、11の時が狙い目です。ディーラーのアップカード、場の状態を見てからベットを増やすことができるのでこの上ないチャンスとなります。 ダブルダウンをした時だけ、ディーラーはそのカードを横向きに置きます。これは後ろで見ているスーパーバイザー、頭上にあるセキュリティーカメラから一目で分かるようにするためです。ダブルダウンはスプリットをした後でもすることができます。
独立した4ハンドまで増やしたスプリットに対して全てダブルダウンをした場合、最大でベット額を一気に8倍にまで引き上げることができます。これをリスクと取るか、チャンスと取るかはプレイヤーのあなた次第です。
サレンダー(SURRENDER)
Surrenderの意味は降参です。最初に配られたカード2枚とディーラーのアップカードを見比べ、勝つ見込みがないと判断した時だけに使います。例えば、$100賭けていてサレンダーをすると、オリジナルベットの半額の$50を放棄する代わりに、その回のゲームから降りることができます。
サレンダーとする時は写真のように、指を左から右、または右から左に線を引くようなハンドシグナルをします。カードを追加した後はできないので注意しましょう。※ サレンダーは全てのカジノで使えるオプションではないので予め確認してください。
インシュランス(INSURANCE)
ディーラーのアップカードが「A」の時、ブラックジャック役を持っていないプレイヤーに対して聞かれるオプションで、ディーラーがブラックジャック役を持っているか、に対して賭けるベットです。インシュランスに賭ける場合はINSURANCEと書かれていている所にベットを置いてください。
写真の1のように、ディーラーが「Insurance is open」といって左から右へとレイアウトに沿って手で開く仕草をします。手を開いている間にインシュランスにベットするかしないかを決めなくていは行けません。「Insurance is closed」といって今度は2のように右から左へと手で閉める仕草をします。この時点でインシュランスにはベットできなくなります。 インショランスは元のベットの半額までか、それ以下しかベットすることができません。
その後、ディーラーがAの下に隠れているホールカードを確認して、ディーラーがブラックジャックハンドを持っていたら、元のベットは負けて、インシュランスベットに対して2倍(2 to 1)支払われます。ディーラーがブラックジャックハンドを持っていない場合は元のベットは残り、インシュランスベットは没収となります。例えディーラーがブラックジャック役を持っていて、このベットで勝ったとしても、資金が増えることはないのであまりオススメはできないベットです。
イーブンマネー(EVEN MONEY)
ディーラーのアップカードが「A」の時、ブラックジャック役を持っているプレイヤーだけに聞かれるオプションです。イーブンマネーと選択すると、その場でベットの等倍が支払われます。 もしディーラーがブラックジャック役を持っていたら、本来引き分けのところを最低でも等倍はもらえますが、持っていなかった場合は、本来1.5倍もらえるところが等倍になるので少しだけ損をしますのでこれもあまりオススメはできません。
最後に
ブラックジャックの賭け方とオプションの説明は以上です。ブラックジャックは基本、上がり下がりをひたすら繰り返していくゲームです。スプリットやダブルダウンなどの攻めの賭け方で一気にチップを増やし、サレンダーなどの守りのオプションでチップの減りを最小限に食い止めることはとても大事になってくるので上手く使い分けましょう。
ブラックジャックの様々な遊び方紹介
ブラックジャックにはいろいろ遊び方やルールの違うものがたくさんあります。ここで
はその中でも特によく見かける、有名なブラックジャックをご紹介します。
1. ブラックジャックサレンダー
ブラックジャックサレンダー(BLACKJACK SURRENDER)は通常ルールにサレンダーというアクションが追加されたブラックジャックです。
最初のターンにおいて自分が負けそうだと思った時に「サレンダー」というアクション をすることで、勝負を降りる事ができます。もし勝負に負けても「サレンダー」をして いればベット額の半分が戻ってきますので、リスクの少ないプレイができます。
例えば、手持ちの合計が「16」といったきわどい数だったり、相手のオープンカードが「10」や「11」と言った強いカードの場合にはサレンダーをすれば安全です。
上の図のように、相手が「10」を引くだけでブラックジャックとなるパターンもありますが、サレンダーを行なっていればベットした額の半分が戻ってくるということですリスクを少し減らしてプレイできるので、初心者の方や資金に余裕のない時におすすめのブラックジャックです。
また、ブラックジャックをゆっくり楽しみたい方にも向いているといえるでしょう。
2. ブラックジャックスイッチ
ブラックジャックスイッチ(BLACKJACK SWITCH)はルールに「スイッチ」というアクションが追加されたブラックジャックです。手元が2つある状態でスタートする特殊なブラックジャックであり、1回で2つ分のゲームをする事ができます。
通常のブラックジャックでは最初のターンで自分に22のカードが配られます。しかし、ブラックジャックスイッチの場合は4枚のカードが配られます。この4枚のカードを二手に分け、それぞれを別の手札としてプレイします。
またブラックジャックスイッチでは「スイッチ」のアクションを使ってそれらの手札の中身を交換する事もできます。
最初のターンの時に自分の元へ配られた4枚のカードをスイッチしながら、最適な組み合わせを選ぶ事ができるという事です。
例えば、自分の手元が「16」や「12」という微妙な合計値だったとすると、「ヒット」か「スタンド」を選ぶ前に「スイッチ」を選べば、組み合わせ次第で有利な合計値に変えられます。
様々なカードの組み合わせでチャンスがあるという事になります。慣れない内はとりあえずスイッチを選んでみるというのも良いでしょう。またさらにブラックジャックスイッチでは「スーパーマッチ」というシステムもあります。
通常の勝負とは別にベットする事ができ、揃った役に応じて配当がもらえるというシステムになっています。配当はそれぞれ「ワンペアは1倍」「スリーカードは5倍」「ツーペアは8倍」「フォーカードは40倍」といったように、高額配当を期待する事ができます。
3. パーフェクトブラックジャック
パーフェクトブラックジャック(PERFECT BLACKJACK)は通常のベットとは別に「ペア」に関するベットができるというブラックジャックです。プレイヤーとディーラーのそれぞれに「ペアベット」が可能であり、同じ数字や同じ色のカードが出ると高額配当を期待する事ができます。
ペアにベットした状態で最初のターンの時にペアが揃いさえすれば、たとえ通常の勝負に負けたとしても配当がもらえるようになっています。それぞれの配当は「数字のみのペアは6倍」「数字と色のペアは12倍」「全てが一致したペアは25倍」です。
「ブラックジャックスイッチ」のスーパーマッチと似ているシステムとなりますが、条件に違いがあるのでくれぐれもご注意ください。
4. プログレッシブブラックジャック
プログレッシブブラックジャック(PROGRESSIVE BLACKJACK)は通常のベットとは別に「ジャックポット」ベットができるというブラックジャックです。ジャックポットにベットをしておき、自分の手元に揃った「A」の数や種類によって、通常の勝負とは別に配当がもらえるというシステムとなっています。
同じ種類の「A」のカードが1枚目から続けて揃う事によってゲーム画面左上に表示されている額のジャックポットが当たります。
「A」のカードは途中から引いても配当対象となりません。1番最初に引いたカードから続けて「A」でないといけないのでご注意ください。
配当はそれぞれ「A1枚は5倍」「A2枚は50倍」「同種のA2枚は100倍」「A
3枚は250倍」「A4枚は2500倍」「同種のA3枚は5000倍」「同種のA4
枚はジャックポット」です。
A1枚はきますが、それ以外が当たることは稀です。でも当たれば大きいという一攫千金型のブラックジャックとなっています。
ブラックジャックのスプリットを詳しく解説
- スプリットとは?
スプリットは、同一点数が自分の手元にきた時、2つのハンドに分けるアクションです。強いカードがそろった時はとても有利な手となります。
- スプリットの手順
ブラックジャックでは配られたカードが同じ点数だった場合にディーラーから「スプリットするか?」と聞かれます。スプリットを行う場合はディーラーが1つのハンドを2つに分けます。そこに最初と同じ賭け金をベットします。
スプリットをした方がいい場面は?
① Aのペアが出た場合
「A、A」のカードが出た場合は常にスプリットします。
② 8のペアが出た場合
「8、8」のカードが出た場合は常にスプリットします。
③ 9のペアが出た場合
「9、9」のカードが出た場合はディーラーのアップカードが 2~6、 8~9 の時だけスプリットします。
④ 7のペアが出た場合
「7、7」のカードが出た場合はディーラーのアップカードが2〜7だったらスプリットします。7のペアは14点でどっちつかずの手なので、そこでスプリットを選択すれば少なくとも片方を17点にできる可能性があります。もしディーラーのアップカードが「8~10」もしくは「A」ならスプリットはせずにおきましょう。
スプリットをしない方がいい場面は?
① 10のペアが出た場合
「10、10」のカードが出た場合は絶対にスプリットしません。20点で既に良い役ができているのでほぼ確実に勝ちが狙えるので即スタンドでいきましょう。
② 4のペアが出た場合
「4、4」のカードが出た場合は基本的にスプリットをしません。合計すれば8点になりますが10点のカードを引けば18点になるので、かなり良い役になります。
③ 5のペアが出た場合
「5、5」のカードが出た場合も「4、4」の時と同じくスプリットしません。合計すれば10点なので、そこに10点のカードを引けば20点で十分勝負できます。
スプリットはタイミング次第で強くも弱くもなります。より稼ぎやすく有利に活用できたり、負けやすい状況や扱いにくい状況を回避するために使えるアクションです。無理してスプリットを狙う必要はないので、条件が揃ったらぜひ試してみてください。
ブラックジャックにはスプリット以外にも様々な戦略があり、多くの賭け方を知ることで更にゲームを楽しめるようになりますよ。